日本の百合マンガ、アメリカの大学の授業で読書課題に。
ANNの2月14日の記事"Yuri Manga in Anthropology Course"によると、アメリカのブランデイス大学(Brandeis University)の文化人類学のクラスで、日本の百合マンガ『リカって感じ』(高嶋りか)が読書課題として選ばれた、ということだ。
『リカって感じ』の表紙はこちらで確認。
“読書課題”というのは、授業の前に読んでおくことが求められる論文・本のこと。授業を担当するケリドゥエン・ルイス教授によると、「この授業では、比較文化的視点で、非規範的異性愛のセクシュアリティを扱う現在の民族学の(全てではなく)一部を取り上げる予定」ということだ。
ANNの掲示板ではルイス教授の妻と名乗る人の書き込みがあり、「このクラスは登録初日に定員に達して、既に登録は締め切った」とのこと。
もうちょっと詳しい授業の説明は百合マンガを応援する「ユリコン」のHPのココに掲載されている。ちなみに『リカって感じ』を出版するALC Publishingは「ユリコン」スタッフが運営しているようだ。
米ニュースサイトANNがこの記事を掲載したのは、課題となったのが百合マンガだったからだろう*1。実際マンガが大学の授業の読書課題というのは別段珍しいことではない。アメリカの大学では様々な形で日本アニメ・マンガを扱った授業が数多く行われている。
参照する資料としてはちょっと古いがココに、アメリカを含む海外の大学で行われた日本アニメ・マンガ関連の授業のリストがある。かなりの数が掲載されているが、実際にはもっとあると思う。
クラスによってそれこそ色々なマンガ・アニメが読書課題に選ばれている。例えばリストにあるポートランド州立大学の「日本のアニメ・マンガ」クラスでは『ホワッツマイケル?』やCLAMPの『X−エックス−』などが読むべき課題リストに入っている。
どのマンガやアニメがどんなテーマで取り上げられているか、ちゃんとチェックすれば面白いかも。
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当ブログ「百合マンガ」関連エントリー:
「ガール・ラブ・パワー:百合マンガ、アメリカ上陸 Publishing Weekly記事。」(2005年10月31日)
「レズビアンとバイセクシャルの女性のための最大手サイトによる“百合”アニメ・マンガ紹介」(2005年8月12日)
*1:もしくは、「日本アニメ・マンガ」または「日本文化」ではないコースでの課題になったからかもしれない。