2005年北米グラフィック・ノベル市場総括。

米業界サイトICv2の記事から要約。
"Graphic Novels to Pass Periodicals:In 2006"(2月27日)
"ICv2 Releases Retailers Guide to Graphic Novel Guide #7:Includes Annual Market Report"(2月24日)

  • 2005年度のグラフィック・ノベル北米市場は前年度比18%の伸びを示し、売上高で去年2億4500万ドル(約290億円)となった。
  • 2001年には売上高は7500万ドルだったので、それから3倍近く市場規模を拡大したことになる。
  • グラフィック・ノベルと伝統的なコミックスの売上は僅差で並び、2006年度にはグラフィック・ノベルがコミックスを追い抜くと予想されている。
  • 昨年コミックス専門店を通して売れたのは全体の3分の1程度。3分の2は一般書店かオンラインショップ他を通して売られた。


アニメ!アニメ!さんの、ニューヨークで開かれたコミックス・コンベンションのレポート「ICV2グラフィックノベル白書レポート:小さくて大きな米国のマンガ市場」にも興味深い数字が載っていた。

グラフィック・ノベルの全売上のうち6割が日本のマンガで、コミックスとグラフィック・ノベルを合わせた市場の3分の1にあたるそうだ。そして北米の日本マンガの全売上は日本の20分の1で、アメリカの出版界全体では1%程度。

以前当ブログの「2005年アメリカコミックス専門店でのマンガ売上トップ50」で取り上げたのだが、“北米のマンガ総売上中コミックス専門店の売上が占める割合は15%”である。