アメリカで売上を伸ばす少女マンガ:新興マンガ出版社による少女マンガ4作品のうち3作品が増刷へ。

ICv2の4月4日の記事"Shoujo Sales Soaring: Go! Comi Goes Back to Press"から、今回は昨年設立された米マンガ出版社「Go!Comi」のお話。

この「Go!Comi」という会社、昨年の11月PublishersWeeklyの記事"U.S. Manga Publisher Go! Comi Gets Goin'"によると、フルタイム・スタッフは総勢5名。そのうちの発行人はアニメ『ニンジャ・タートルズ』で知られるデビッド・ワイズ、編集ディレクターは前TokyoPop編集主任のジェイク・フォーブスである。

記事によると「Go!Comi」から最初に発売されたタイトルは少女マンガだが、これからは少年マンガも発売していう予定だとか。そしてオリジナルのアメリカ産マンガにも意欲を見せている。TVゲーム・アニメの世界の経験が長いスタッフの一人、オードリー・テイラーが原作担当で、氷栗優がマンガを担当する作品を予定しているらしい。

上記ICv2の記事の要約。

米マンガ出版社「Go!Comi」は、昨年10月に初めて出版した少女マンガ4作品のうち3作品を増刷したと発表した。その3作品は『カンタレラ(氷栗優)』『天使じゃない!!(しげまつ貴子)』『女王様の犬(竹内未来)』のいずれも1巻。

この競争が激しい市場に10月にデビューして以来「Go!Comi」は大健闘している。少し高めの女性読者層をを狙い、限られた数の高いクオリティの作品だけ出版するという戦略により現在まで5万部の少女マンガを売り上げているのだ。

3作品とも増刷は完了しており、現在は「Go!Comi」のディストリビューターであるDiamond Booksに在庫があるということである。

「Go!Comi」は少女マンガへの高まる興味の波に乗ったようだ。近々発売予定のICv2「小売店向けアニメ・マンガガイド」では、少女マンガの売上増大とその高まる存在感についてレポートしている。同ガイドの前号では、マンガのトップ50作品のうち14作品が少女マンガだったことをレポートしているが、今回の最新号では少女マンガは19作品となっている。『絶対彼氏(渡瀬悠)』(Viz)、『Loveless高河ゆん)』(TokyoPop)などいくつかの少女マンガはBookScanによる一般書店のグラフィックノベル売上で、トップ15入りも果たした。

↓Go!Comiから出版された英語版『天使じゃない』1巻

Tenshi Ja Nai!!/i'm No Angel (Tenshi Ja Nai (I'm No Angel) (Graphic Novels))

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