『オタク・イン・USA:愛と誤解のAnime輸入史』

いつもは英文記事紹介のこのブログも、この本は取り上げないわけにはいきません。パトリック・マシアス氏著・町山智浩氏編・訳の『オタク・イン・USA:愛と誤解のAnime輸入史』

オタク・イン・USA 愛と誤解のAnime輸入史

オタク・イン・USA 愛と誤解のAnime輸入史

日の目を見ることの無かった『Otaku Unite!』日本語字幕を担当したわたしとしては、1ページ目に『Otaku Unite!』DVDの写真が載っていることをとりあえずご報告(←誰に?)しておきます。

内容では、アニメ・ゴジラファンであるマシアス氏が個人的な体験から書いているところが面白かったです。わたしは特撮方面が全く詳しくないのでそれに関する記事はとても参考になりました。ただ色々あって書き上げてから1年ほどブランクがあったようなので、ほんのちょっとだけ情報がアップデートされていないところは残念だったです。

この本って英語で元々書かれているようですが、英語版は出版されるんでしょうか??アメリカ人のアニメ・マンガ・特撮ファンの方々の感想も聞きたいところです。

ところで、本の中で紹介されていることですしOtaku Unite!』(アメリカン・オタク団結せよ!)の内容も少しだけ(?)書いておきます。

Otaku Unite!』とは、綺麗なパツキン・コスプレお姉さんたちがガンガン出てくるオシャレDVDでは全然なくて、アメリカ第1世代オタクの大きいお友だち達が何人も集まって「昔はのぉ、苦労してアニメを見ていたのじゃよ。今のガキは苦労しとらん!」と切々と語ったり、『マクロス』を編集して『ロボテック』を世に送り出したカール・メイセック氏が登場し、アニメファンから死ぬほど嫌われ「SATSUGAI!」という脅迫状をもらいながらも「でもアニメ普及には貢献したよ」と淡々と語る様子が出てきたり、「スケベ心は無駄にしないで、ちゃんと有効に活用しなきゃね」と書いたバッジを、アメリカで初めてヤオイのコンベンションを開いた主催者の一人が付けながら「このコンは18禁です!」と語ったり、アメリカ人オタクくんたちも「こんな奴めったにいねぇよ」というくらい典型的(と思われる)オタクくんが登場して将来の声優への夢を語ったりする、というDVDです。。。。

Otaku Unite [DVD] [Import]

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