ヤオイの次は百合?北米で徐々に認知される「百合」マンガ。

本題に入る前に一つだけ。
ソフトバンク・クリエイティブの『ネットランナー』による「ベスト・オブ・常習者サイト」の「アキバ系/萌え情報ニュースサイト」部門にノミネートしていただきました。

超有名サイトさまの中に混じってるので何か場違いな感じですが、素直に嬉しいです。有難うございます。

ここから本題です。

当ブログ10月30日の記事「アメリカで急増するヤオイマンガ」でも取り上げましたが、これから2007年に向かってアメリカでヤオイ/BLマンガの出版点数が大きく伸びそうな勢いです。そのヤオイ/BLほどは目立たないものの、「百合マンガ」も徐々にアメリカで認知され始めたかも…、というのが今回の話題です。

過去にもこのブログで「ガール・ラブ・パワー:百合マンガ、アメリカ上陸」(2005年10月30日)として取り上げたことがありますが、「百合マンガ」は「ヤオイ(BL)」ほどは成功しないだろうというのが、これまでの大方の見解でした。でも最近徐々に「百合マンガ」に対する注目が集まってきている様子です。

業界向けサイトICv2が、10月26日の記事「セブン・シーズ・エンターテイメントが“百合”レーベル発表("Seven Seas Announces 'Yuri' Line)」で、新興マンガ出版社でマンガファンの注目を集める「セブン・シーズ・エンターテイメント(Seven Seas Entertainment」社が、「百合レーベル」の設立を発表した記事を掲載しています。

↓その記事の要約。

セブン・シーズ・エンターテイメント社は「百合マンガ」を主に扱う新しいレーベル「ストロベリー(Strawberry)」を設立すると発表した。

「百合」は女性版「ヤオイ」とも言えるが、「百合」のほうが「ヤオイ」よりもいくらか広い意味合いを含んでいる。女性同士のロマンチックな関係性は日本のマンガでは様々な状況で現れ、それは男性読者のために男性作家が描いたものもあれば、女性読者のために女性作家が描いたものもあるからだ。

セブン・シーズ・エンターテイメント社のジェイソン・ディアンジェリス氏はこう説明する。「自分としては、アメリカの百合マンガの読者に主にヤオイと同じ読者を想定しています。つまり女性です。でも百合はヤオイよりは広い読者層を持っているとも思います」。

日本でジャンルとしての百合はヤオイほど大きな市場ではないものの、『少女革命ウテナ』『ベルサイユのばら』『舞-HiME』『ノワール(Noir)』『.hack//SIGN』『Read or Die』『プロジェクトA子』など、多くのアニメやマンガが百合的な関係性を物語りの中心に据えている。

セブン・シーズ・エンターテイメント社では、既に百合テーマを持つ作品『かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜』の発売を発表している。この作品で百合的ジャンルをメインストリームのマンガファンに紹介することになるが、この作品は新レーベル「ストロベリー」には入らないということだ。

2007年に発売する同社の「ストロベリー」レーベルの作品は、既に発売が発表されているライトノベルストロベリー・パニック』のマンガ版と、『最後の制服』『断罪者〜Tetragrammaton Labyrinth〜』。

ちなみに「百合マンガ」を主に出版するALC出版(ALC Publishing)の日本の百合マンガの作品紹介ページには、『ARIA』『爆裂天使』『es〜エターナル・シスターズ』などが紹介されています。

↓セブン・シーズ・エンターテイメント社の新レーベル「ストロベリー」から出版される最初のラインナップ3作品。

ストロベリー・パニック! 1 (電撃コミックス)

ストロベリー・パニック! 1 (電撃コミックス)

最後の制服 1 (1)

最後の制服 1 (1)

断罪者―Tetragrammaton labyrinth (1) (Gum comics)

断罪者―Tetragrammaton labyrinth (1) (Gum comics)