インドのビジネス紙が推薦する日本のマンガ。
このブログは北米からのニュースが中心だが、今日はインドのお話。
インドのビジネス紙Business Standardが12月17日付の記事で、インドでの最近のマンガ人気について伝えている。
元々インドではアメリカからのコミックスも人気だったということだが、最近は「グラフィックノベル」セクションの棚の拡大が顕著で、更にその中でも日本の「マンガ」の品揃えの増加が著しい。そして、インドの本屋さんに並ぶマンガ作品には性的表現、暴力描写に関してやや保守的な傾向がある、ということだ。
Business Standard紙の上記の記事では、同紙の推薦マンガを5作品挙げている。本屋さんは保守的でもここに挙げられている作品はそれほど保守的でもないかも。インドならやっぱりこの作品!という手塚作品が期待通り推薦作品に入っているのに加えて、意外な少女マンガも。(上記リンク先の推薦作品解説の要約↓。)
- 『アキラ』
存在するグラフィックノベルの中で最も革新的で力強い作品の一つであり、ほとんど「マンガ」というジャンルの代名詞ともなった。
- 『ブッダ』
最近インドで発売されるようになった『ブッダ』はインドでとても良く売れている。勿論それはそのテーマのおかげかもしれないが、他のグラフィックノベルより値段が安いことも関係しているだろう。
想像力豊かに美しく描かれた『ブッダ』はグラフィックノベルの画期的作品の一つ。そのセリフまわしや実在しないキャラクターの導入に怒る信者もいるかもしれないが、そのテーマはブッダの物語が語る偉大なメッセージにかなり忠実だ。そのアートワークに加え、エロティシズム、暴力性において知られる本作品を、インドという市場で見ることができるのは驚きかもしれない。(子供には絶対見せないこと。)
- 『子連れ狼』
最も人気のあるマンガ作品の一つ。アメリカでもフランク・ミラーの表紙で1987年に発売されている。
- 『オセロ』(池沢理美)
攻撃的な別人格を持った内気なティーンエイジャーの女の子の物語。若くて内向的であることに伴う葛藤を経験した人には共感できる。
↓英語版『オセロ』。
- 作者: Satomi Ikezawa
- 出版社/メーカー: Del Rey
- 発売日: 2004/10/12
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