リブレ出版、“違法な翻訳版”の中止を米マンガ出版社に要請:その2。
当ブログ3月22日付けの記事「リブレ出版、“違法な翻訳版”の中止を米マンガ出版社に要請」の記事の続報。
上の記事でお伝えしたように、現在BLマンガを主に出版するリブレ出版はアメリカの老舗アニメ・マンガ出版社Central Park Mediaに対して、自社サイトに「Central Park Media社からの翻訳出版について」と題する告知を掲載し出版の中止を要請しているが、先日この告知文掲載以降初めてリブレ出版側から経緯について説明が行われた。
その説明は北米マンガ関連情報サイト「Manga Jouhou」からの質問に対して答えたもので、「Manga Jouhou」に載ったものを要約すると以下の通り。
先に倒産したビブロスとCentral Park Media(CPM)の間で取り交わされたビブロス作品の翻訳のライセンスに関しては、ビブロスの倒産した2006年4月の時点で無効となっている。
現在CPMが出版する元ビブロス作品は、この無効になった契約を元に出版されている。
ビブロスからライセンスの管理をまかされ現在リブレが権利を保有する作品を、CPMは契約義務を怠って一方的に出版し続けている。その根拠はビブロスが現在倒産しているためビブロスとの契約義務は発生しないというものである。
このCPMの違法行為のせいで、マンガ家及び権利を所有するものが犠牲になっていることを公にする必要があった。
ビブロスが倒産以前に契約を交わした他の外国の出版社は、リブレとの間で新たな翻訳ライセンスの契約を既に交わしている。従ってCPM以外の出版社はその翻訳を合法に出版していることになる。
ビブロスがしていたように、リブレもマンガ家及びその権利所有者のそれぞれから委任され代理として海外の出版社への翻訳のためのライセンス提供を行っている。
リブレはCPMが行っていることはマンガ家及びその権利保有者の違法な代理業務にあたると警告した。残念ながらその警告はCPMによって無視されたため、抗議として今回のことを公にする必要を感じた。
現時点でこれ以上の情報を公開することはできない。リブレとしては、読者またはジャーナリストの方々が、成り行きを冷静に見守ってくれることを望む。
現在のところCPMからは何も発表されていない。