「手ごわい少女たち」ニューヨーク・タイムスのアニメ記事。
17日のニューヨーク・タイムスの日曜版にアニメの記事が掲載された。タイトルは「手ごわい少女たち」。(以下、要約。)
日本のアニメには大きい目と大きい胸の少女たちが沢山登場することは今や誰でも知っていることだが、最も奇妙な最近の傾向は、この過度に性的な操り人形たちが殺人機械に変身する、というものである。
アニメの女性キャラクターたちはたいてい厳しいトレーニングを受けたり、潜在的なサイコ・パワーを発達させたり、肌を露出した戦闘服を着たりすることを選んだ後に殺人へと向かってしまうのだが、役割を受け入れられない死の天使の物語『最終兵器彼女』(2002)から違うタイプのキャラクターが登場し始めた。
不器用な女子高生のちせがやっと見つけたボーイフレンドのシュウジは、ちせが政府の科学者たちによって同意の無いまま実験兵器に変えられたことを知る。敵の攻撃の間、ちせは破壊的パワーを持ったサイボーグへと変わるのだ。
『サイカノ』の国際的な人気は、この物語が実際に危険なこの世界で無力感に捉われた若い視聴者の琴線に触れたことを示している。しかし同様のキャラクターが登場するより最近の作品『ガンスリンガー・ガール』(2003)はもっと暗澹たる物語であり、『エルフェンリート』(2004)はもっと軽めの話になっている。
『ガンスリンガー・ガール』の孤児たちは洗脳され機械の体を移植され、ニキータのように担当官から銃の撃ち方からテーブルマナーまでを学ぶ。『エルフェンリート』の主人公の少女ルーシーは生体化学実験の産物だ。初回の冒頭では、ルーシーによって引きちぎられて痙攣する腕の恐ろしい映像が現れる。(ちなみにこの回の登場シーンのほとんどでルーシーは裸である。これは"ファンサービス"と言われるものだ。)
『エルフェンリート』の販売元であるADVフィルムによるとこの作品は2005年のベスト・セラーのひとつとのこと。多くの視聴者が残酷なまでに暴力的で、性的に挑発的な少女たちを見ることを楽しんでいるのだろう。
業界サイトのICv2は、ニューヨーク・タイムスの記事が『エルフェンリート』のルーシーが最初のエピソードでほとんど裸であることにふれ、記事と一緒に彼女の半裸のイラストを掲載したことで、今年のホット・タイトルであるこの作品の売上はもっとホットになるだろうと予測している。
New York Times:
http://www.nytimes.com/2005/07/17/arts/television/17solo.html
ICv2:
http://www.icv2.com/articles/news/7210.html