成人向けアニメ『A Kite -カイト-』アメリカで実写映画化。

Varietyの1月20日付の記事"Two high on 'Kite': Producer duo prep to take anime to new heights"梅津泰臣監督による成人向けアニメ『A Kite -カイト-』のアメリカでの実写映画化をレポートしている。

『A Kite -カイト-』あらすじ。

女子校生と殺人請負人。2 つの顔を持つ美少女、砂羽。表と裏の世界を巧みに使い分ける大人たちの淫魔な呪縛から逃れられず、泥沼の世界に生きる砂羽。そんな彼女が唯一心を許せる存在…謎の少年、音分利。同じサガを感じながら、プラトニックに惹かれあう二人…。組織に決別しようとする音分利の始末を命じられる砂羽。音分利に銃口を突きつけるが…。プラトニックな愛情か?殺し屋のサガか? 冷酷なクライマックス! そして砂羽は何処へ…。


はてな」キーワードより。

Varietyの記事より要約。

コマーシャルを主に撮っていたジョルジ・アギレラ(Javier Aguilera )とハヴィエル・アギレラ(Javier Aguilera)というメキシコ人兄弟が『A Kite -カイト-』の監督に決まった。当初監督として予定されていたロブ・コーエン(『トリプルX』『ステルス』)はアナント・シン(『ロング・ラン』『同級生』)、ブライアン・コックス(『アダプテーション』『オールド・ルーキー』)、マルク・ピートレらと共にプロデューサーを務め、脚本はジョシュア・ルービン(『ディープ・ショック』)となる予定。

原作はその暴力と官能のスタイリッシュな映像で知られているアニメ。実写版「カイト」はテロリズムの脅威に対抗して興った警察国家のある近未来が舞台となる。

コーエンは自分が監督した『トリプルX』のプロモーションで来日した時にこの企画に関わるようになった。日本人のリポーターが影響を受けたものについて尋ねた際、コーエンは日本のマンガやアニメと言い、更に題名を尋ねられると『カイト』を挙げたのだ。

「その一週間後、アナント・シンが連絡を取ってきて僕らは一緒にやることになった」とコーエンはヴァラエティ誌に語った。

最近『ステルス』のプロモーションで再来日した時、コーエンはアニメ監督の梅津にも会うことができた。「そこで色々なことが決まった」とコーエン。「実写映画化に対する梅津の希望と心配について話し合った。梅津はこれ以上ないくらい親切だったよ。『ロスト・イン・トランスレーション』なんて全然なかった。しっかりコミュニケーションをとることができた」

コーエンは言う。「実写ではアニメより典型的なタイプや偶像的人物を扱うのが難しい。アニメ『カイト』のスタイルに、より現実的なものを吹き込むようにするつもりだ」

少し前から実写映画化リストに名前が挙がっていた『A Kite -カイト-』だが、とうとう本格的に企画が動きだしたらしい。

アメリカと日本で人気または知名度に差がある作品は減ってきた印象があるが、昔はかなりあったように思う。『A Kite -カイト-』もそのひとつ。アメリカでは人気・評価ともにかなり高く、かのタランティーノも好きなアニメのひとつに挙げているということだ。

ちなみに管理人Ceenaの印象では日米の人気・知名度に差がある作品*1として昔は成人向けタイトルが多かった。例えば『うろつき童子』『淫獣学園』『妖獣都市』などはアメリカでの知名度の方が高い気がする。非成人向け作品では『serial experiments lain』『ビッグ・オー』『ウィッチハンター・ロビン』などに同様の印象を持っている。

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*1:ここで私が“人気・知名度に差がある作品”と言っているのは、あくまでアニメ・マンガファン内部の話です。