アメリカ「読者が選ぶベスト本」ベスト・グラフィックノベル部門で『ナルト』受賞。
少し前のニュースになるが、アメリカの「読者が選ぶベスト本」賞である「クィル賞」の「ベスト・グラフィックノベル部門賞」を『ナルト』の7巻が受賞した。
この賞を日本のマンガが受賞するのは初めてのこと。それだけに『ナルト』の一般にも浸透した人気ぶりがうがかえる。
アメリカの硬派なコミックス評論誌として知られる『Comics Journal』の編集長ダーク・デピィ氏がそのブログの10月12日のエントリーで「この受賞はとても意味深い」としてかなりのスペースを割いて『ナルト』の受賞を取り上げている。
その理由は「クィル賞」が、一般の読者が投票することによって選ばれるものだからだ。
しかしノミネーションに関しては“ある基準”を満たしてもの、ということになっている。簡単に言うと「今回の賞を主催するリード・ビジネス・インフォメーションの子会社であるパブリッシャー・ウィークリーのレビュー記事に登場したことがある」「賞のスポンサーとなっているボーダーズ書店員にノミネートされた」などで、詳しいことは当ブログの記事「読者が選ぶベスト本・ベスト・グラフィックノベル部門に『ナルト』と、ナント『ヘルシング』がノミネート」を見ていただきたいと思う。
デピィ氏によると、本を対象にした他の賞「the National Book Awards」や「Scream Awards」などでは選考委員会が賞を選出する。そのためノミネート作品や受賞作品はこの選考委員のメンバーたちの価値観を反映することになり、業界として、または作品として意味のある作品が選ばれがちである。しかしこの「クィル賞」は一般の投票により決定されるので、読者の好みだけがダイレクトに反映される。
今回の『ナルト』の受賞は、『ナルト』がいかに一般読者に愛されているかを改めて示し、そしてアメリカのグラフィック・ノベル市場が『ナルト』や『ネギま!』『フルーツバスケット』などの作品に牽引されていることをも示している、とデピィ氏は述べている。
↓「クィル賞」ベスト・グラフィックノベル部門を受賞した『ナルト』7巻。
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