マンガ『ウィッチブレイド』アメリカ版は右開き・左開きの2バージョン発売。
エンターテイメント業界向けサイトICv2の11月21日の記事「『ウィッチブレード』2バージョン発売("'Witchblade' Manga in Two Formats")」より。
今年一部の地域で放送されたGONZO制作のアニメ『ウィッチブレイド(Witchblade)』。そのアニメの脚本家が原作を担当する『ウィッチブレイド 丈琉』マンガがアメリカで発売されるに当たり、オリジナルに忠実な「右開き・白黒・単行本」と「左開き・カラー・リーフ(薄いパンフレット状のコミックス)」の2種類のフォーマットで発売されることがわかった。
↓日本で発売されている『ウィッチブレイド 丈琉』マンガ。
- 作者: 小林靖子,隅田かずあさ
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2006/07/20
- メディア: コミック
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もともと『ウィッチブレイド』はアメリカのトップ・カウ(Top Cow)社の人気アメリカン・コミックス。
大昔から存在する超自然的な武器「ウィッチブレイド」は意志を持ち、宿主と決めた女性と共生する。そして戦闘状態に入るとその女性の体を覆い、装甲または武器となる。戦闘シーンに入る時に装甲が主人公の体を覆うシーンで、服が裂けるのはお約束。そのお色気描写が問題視されたこともあったが、90年代中盤には超人気作品だった。
↓『ウィッチブレイド』のペンシラー(絵担当)であり原作も担当したマイケル・ターナーは本作品で大ブレイク。
- 作者: David Wohl,Michael Turner,Christina Z.,Paul Jenkins
- 出版社/メーカー: Image Comics
- 発売日: 2006/12/06
- メディア: ペーパーバック
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実写テレビ番組も作られそれなりに人気を博したが、2シーズンで打ち切りに。主人公のサラを演じたヤンシー・バトラーがアルコール依存症で入院したからとか言われているが、真偽はわからない。(追記:そう言えば、アメリカで実写映画化が決定していた。公開年はまだ不明。)
↓TV放送後に発売された『ウィッチブレイド』。表紙がヤンシー・バトラー。
- 作者: Christina Z. Wohl,David Wohl,Michael Turner
- 出版社/メーカー: Image Comics
- 発売日: 2001/01/01
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日本のアニメ版は『ウィッチブレイド』の設定だけを借りたオリジナルなストーリー。マンガ版はアニメとも違う物語ということだ。
日本の成人向けマンガを主に発売するIcarus Publishingのサイモン・ジョーンズ氏はブログ(←成人向けコンテンツあり)で次のように書いている。
この「左開き」版『ウィッチブレイド』は重要な問題に答えようとしている。
アメリカのコミックスファンが日本マンガを読まないのは、フォーマット(「右開き・白黒・単行本」)に馴染めないからだろうか?それとも単純に日本のマンガに興味を持てないんだろうか?
(中略)
アメリカのコミックスの伝統的フォーマット「左開き・カラー」を持った日本マンガ『ウィッチブレイド』は、コミックスファンにアピールするのか?来年の2月に発売された時に(売上で)その答えがわかるだろう。
サイモン氏も100%アメリカのコミックスファンとマンガファンが分離しているとは思ってはいないだろうが、全く同じマンガが2つのフォーマットで同時期に発売されるというのは珍しいことなので、売上はちょっと気になるところ。
日本でもトップ・カウ社の『Witchblade』の翻訳版がかつて発売されたことがあった。わたしは実物は見ていないが、上のサイモン氏のブログによるとこちらは日本の読者向けに「右開き・単行本」フォーマットになっているとか。コメント欄のご指摘によると、こちらはオリジナル同様「左開き」ということだ。
↓アメリカでアメコミファンのクラスメートに「日本人なら読まなくちゃ」と薦められて買ったコミックス。日本の戦国時代(?)が舞台の『Witchblade』スピンオフの一つ。題名は『ウィッチブレイド:オバケモノ』。
夫を殺されその領地を奪われたシオリが、敵であるツネトモに復讐するお話。
- 作者: Fiona Avery,Billy Tan
- 出版社/メーカー: Image Comics
- 発売日: 2002/07/10
- メディア: ペーパーバック
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