ニューヨークにマンガ喫茶登場。
PublishersWeekly"NYC's Atom Cafe: Noodles, Tea, Manga"(12月13日)より要約。
10代の若者たちがフロアーに転がって最新のマンガを読んでいる。これはボーダーズやバーンズ&ノーベルズなどの大手書店のグラフィック・ノベルコーナーではお馴染みの光景だ。東京でも“マンガ喫茶”と呼ばれるレンタルショップで同様の光景を見ることができるが、この“マンガ喫茶”、アメリカでも拡大の兆しが見えている。
ニューヨーク初のマンガ喫茶「アトム・カフェ」は2万冊を越える日本語のマンガ、そして1000冊を超える翻訳マンガをそろえている。ソファ、テーブル、パーティションで区切った小部屋を用意し、客はコーヒー、お茶、麺類、オニギリをマンガと一緒に楽しめるようになっている。1時間5ドル(約600円)で、日本語だろうと英語だろうと好きなマンガが読むことができるのだ。
しかし日本のマンガ喫茶同様この「アトム・カフェ」も、店にあるマンガの著作権使用料を作者にも出版社にも払っていない。「アトム・カフェ」オーナーでTakken America Company社長であるダイスケ・ササノは「人気のある作品なら著作権を払うのは構わないが、もしマイナーなマンガなら人に読んでもらう良い機会になる」と語る。ササノはこの喫茶店を、古典作品を発見することができる古本屋に似た店と考えているようだ。「人気作品の作者の昔の作品を再発見してもらえる機会でもある」
結局ササノは自分の店とボーダーズのような大手との間に多くの類似点があると考えている。「アメリカの本屋では、立ち読みは許されているし横に喫茶店もついている。客は無料で読んだ後にどれを買うか決めているんだ」そしてササノは日本の本屋がアメリカのやり方――リラックスして本を読む――を取り入れるようになってきたと指摘する。「消費者に多くの種類のマンガを見せるのは業界にとってもいいことだ」